【鶏跛からの復活なるか】バスティオン【出資馬紹介⑦】

一口馬主

私の出資馬紹介も7回目となりました。

今回は出資して早々壁にぶち当たりファンド運用開始すら危ぶまれたハービンジャー産駒のバスティオンです。

「鶏跛」の症状に悩まされている本馬は果たして無事デビューし活躍できるのか……!?

プロフィール

馬名:バスティオン(牡馬・2歳)

父:ハービンジャー

母:アルギュロス(母父:マンハッタンカフェ)

生産:ノーザンファーム

生年月日:2021年1月30日

調教師:宮田敬介(美浦)

血統

バスティオンの父ハービンジャーは言わずと知れたイギリスのG1馬で、数々の活躍馬を輩出している種牡馬です。

産駒はマイル~中距離での活躍が目立ち、活躍馬のほとんどが芝馬というのも特徴です。

有馬記念を勝利したブラストワンピースやマイルCS勝ち馬のペルシアンナイト。

今年の牡馬クラシックの主役級であるファントムシーフなど、大舞台で活躍する産駒も安定して輩出しています。

母アルギュロスは未完の大器と呼ばれたシルバーステートの半姉で、アルギュロス自体は未勝利だったものの、現在のシルバーステート産駒の活躍ぶりからその血統には期待が持てます。

母父マンハッタンカフェというのも魅力的で、同じく母父マンハッタンカフェを持つ活躍馬にはテーオーケインズやメイショウハリオ、タスティエーラなど近年活躍著しい名前が並びます。

母アルギュロスの近親にはデインスカヤという牝馬がいますが、デインスカヤの仔にはディープインパクトとクラシック三冠を争い、皐月賞2着、ダービー3着、菊花賞4着と健闘したシックスセンスがいます。

シックスセンスは父サンデーサイレンス、母父デインヒルと、父系母系が逆ではありますが本馬バスティオンと血統構成には近しいものがあるのも期待が持てる点です。

また本馬バスティオンはハービンジャー産駒の代表馬であるディアドラと同じく父系の三代目にデインヒル、母系の五代目にニジンスキーを持ち、ハービンジャー産駒の成功例と同様の血統背景を持つことも特筆すべき点と言えるでしょう。

突如現れた「鶏跛」の症状

私はバスティオン(当時アルギュロスの21)の募集時に公開された歩様動画と雄大な馬体を見て、ほぼ一目ぼれに近い形で出資を決めました。

馬体に関しては一年前に出資した初年度世代が小柄な馬が多く、馬体減りと成長の遅さに悩まされている部分が多かったため、ある程度以上馬格のある馬を選びたいという気持ちがあったためです。

募集開始当時のバスティオンは既に520kgあり大きすぎるくらいでしたが、他の募集馬とは一線を画するその体躯と、落ち着きのなさを見せながらも力強い歩様、そして前項でも述べた血統の魅力が合わさり出資に至ったのですが……

出資をしてから約一か月後、2022年8月14日のレポートで、バスティオンの歩様に異常が見られたとの報告が上がりました。

なんとこれがバスティオンのクラブからの最初のレポートでした。

育成に移ってすぐ右トモの歩様に異常が見られ、馴致を進めることもできないままイヤリング厩舎へ戻ることになってしまいました。

症状として報告されたのは「鶏跛(けいは)」

後肢が地面に触れると急速に足を持ち上げるというもので、鶏の脚運びに似ていることからこのように呼ばれています。

JRAの用語集によれば常歩の時にのみ見られる症状でレースには支障はないとされていますが、何かしらの原因があってこうなっている以上は楽観視もできません。

イヤリングに戻ったバスティオンは検査やショックウェーブ治療などを繰り返しますが症状は改善せず、原因もわからないまま時が流れていきました。

もともと馬体の大きい馬ですから、足元への不安はリスクとして付きまとうことは念頭に入れての出資ではあったものの、まさかこんなにも早く頓挫するとは思いも寄りませんでした。

まともに運動もできない日々が続いたため、バスティオンは身体だけがどんどん大きくなっていき、馬体のバランスもサラブレッドとは思えないほどに崩れていきました。

馬体重も年末の時点で580kgを超えており、クラブからは年明けと同時のファンド運用を延期し2月まで様子を見るという判断が下される中、症状は改善しないまま再度育成厩舎へ移動しました。

ノーザンファーム早来へ移動したバスティオンは増えすぎた馬体と鶏跛に悩まされながら少しずつ調教を開始。

気性の悪さを見せて外傷を負ったりしながらも、少しずつ少しずつ調教を重ね、迎えた2月。

本来ならばこの段階でファンド継続か解散かの判断がなされるはずだったのですが、クラブからは更に5月まで様子を見るとの報告がありました。

この頃には馬体重が540g台まで絞れており、調教でも動けているということからの判断でした。

決して楽観視はできないが、希望がないわけではない、そんな瀬戸際で頑張るバスティオンのレポートを日々はらはらしながら見守っていたのが思い出されます。

そして厳しい冬を超えて迎えた春。

鶏跛の症状は無くなってはいませんし、調教が遅れたからかまだまだ子供っぽい所作を見せながらも、バスティオンは昨年末とは見違えるほどの馬体に蘇り、坂路を力強く駆け上がる姿を我々に見せてくれるようになりました。

宮田調教師からは「早ければ8月には移動できるかも」との言葉まで出ており、半年前の絶望的な状況からは考えられないほどの進展を見せました。

すっきりと纏まった、それでいて募集時に惚れた雄大な馬体に戻ったバスティオンを見て、思わず目頭が熱くなるほどでした。

こうしてバスティオンは無事に2023年5月からファンド運用が開始されることがクラブから告知され、晴れて競走馬としてのデビューを目指すこととなったのでした。

これからのバスティオンへ

まさかの出資直後に問題にぶち当たったバスティオン。

まったく走れる希望がない、という状況ではなかったものの、正直なところ昨年末に差し掛かったあたりではほぼデビューは諦めていました。

無理をさせて万が一のことがあっては元も子もありませんし、なによりこの馬にとって一番良い選択を取ってほしいと考えれば、諦めることも止む無しと思っていました。

しかし年が明けてから春にかけてのバスティオンの復活ぶりは目覚ましく、今は鶏跛と向き合いながら頑張ってデビューを目指してほしいと思っています。

勿論、前述の通りもともと馬体の大きな馬ですから足元の不安は付き纏いますし、鶏跛が悪化してまた別のトラブルに見舞われる可能性もありますから、何卒安全に、無事に進めていただければと願うばかりです。

バスティオンがこの壁を乗り越え、ターフを駆け抜ける姿を見ることを心待ちにして、これからも応援していきたいと思います。

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